SEKAIRO JOURNAL — CITY JOURNAL

サンセバスティアン — 2泊と、10軒の記録

美食の街として知られるサンセバスティアンに、子ども2人を連れて行くというのは、正直なところ賭けに近い気分でした。バルはカウンターに大人がひしめき、立ち飲みが基本で、静かに座って食事という雰囲気ではない。マドリードで一泊し、家族4人でこの街に着いたときも、身構えていたのは私たちのほうでした。

· 読了 約4分

実額 — 一次資料に基づく

¥135,590

サンセバスティアン2泊の実額 — 家族4人

¥57,925飲食(10軒・会計は延べ12回)
¥75,735宿2泊

含む滞在中の飲食・宿泊・空港バスの領収書含まないマドリードからの往復運賃¥48,680(本文に別掲)

けれど蓋を開けてみれば、バルは子連れを拒みませんでした。むしろカウンターの向こうから料理を指差すだけで注文が通る仕組みは、言葉の壁がある家族連れにとって驚くほど扱いやすいものでした。2泊3日、8月6日から8日にかけての滞在で、私たちが実際に巡ったバルとレストランは10軒。同じ店に2度入った分を数えると、会計は延べ12回になりました。その記録を、写真と一緒に残しておきます。

ラ・コンチャ湾。街の輪郭は、この弧がすべて決めている
ラ・コンチャ湾。街の輪郭は、この弧がすべて決めている

バルのカウンターは、家族連れの味方だった

サンセバスティアンのバル文化は、基本的に立ち飲みです。カウンターにずらりと並んだピンチョスを指差せば会計が済み、狭い店内でも長居せずに次の店へ移れる。子どもたちが飽きる前に店を変えられるというのは、家族連れにとって想像以上に助かる仕組みでした。1軒で頼むのは1〜3品ほど。食べ終えたら会計をして、また次の路地のバルへ向かう。その繰り返しが、この街の夜の過ごし方なのだと分かってきました。

旧市街は路地が入り組んでいて、夕方になるとバルの灯りが順番に点いていきます。どの店も外から中の様子がよく見えるので、子どもと一緒でも入りやすい店を選びやすいのも助かった点でした。カウンター越しに料理を指差すだけで通じるやり取りは、想像していたよりずっと気楽なものでした。

旧市街の路地。夕方、バルの灯りが順番に点いていく
旧市街の路地。夕方、バルの灯りが順番に点いていく
カウンターで頼んだピンチョス。指差しで注文できる
カウンターで頼んだピンチョス。指差しで注文できる

食べたものを、全部書いておく

初日の8月6日は、街に着いてすぐLA VIÑAに寄りました。名物のバスクチーズケーキを2個とコーヒー2杯で€17。昼はRompehuevosでアイスラテ2杯と水を頼んで€10。本番は日が暮れてからで、BORDA BERRIではフォアグラと鱈の頬肉(Kokotxas)、仔牛の頬肉、リゾットで€27.1。GANDARIASへ移り、チュレタのブロチェタ(串)とカリジェラ(頬肉)、シャンピニオン、カーニャで€31.35。締めはBAR SPORTで、Fritoにブロチェタ、チュレタのハンバーガー、そして雲丹(Erizo)を合わせて€53.6。この日だけで頬肉料理を2軒で食べ比べる形になったのは、狙ったわけではありませんでしたが面白い偶然でした。

2日間で巡ったバル・レストランは10軒、会計は延べ12回でした。

翌7日は朝から動きました。URGULL KAFEでエッグベネディクト、ワッフル、マスのトーストの朝食に€59.2。Pastelería Otaeguiでチーズタルトを1個、€3.95。日中にBAR SPORTへ戻ってFoieとピンチョスで€37。夕方はBAR BERGARAで水3杯とビール、ピンチョス3品を頼んで€21.5、続くSirimiriで牛タルタルのピンチョス、米のピンチョス、イカのコロッケにKeler生を合わせて€21.1。夜はLA CUCHARA DE SAN TELMOでフォアグラ、仔牛頬肉、オルゾのリゾットにKelerの生ビールを合わせて€53.2。そしてもう一度LA VIÑAでチーズケーキを2個、€13。同じ店に2日連続で通うほど、あのチーズケーキは記憶に残る味でした。

仔牛の頬肉の煮込み。バスクのバルが得意とする一皿
仔牛の頬肉の煮込み。バスクのバルが得意とする一皿
フォアグラのピンチョス。焼いて塩をあてただけの一品
フォアグラのピンチョス。焼いて塩をあてただけの一品

費用の感覚

会計だけを並べると、1回あたりの支払いは€10前後から€50台まで幅がありました。品数の少ないバルで軽く飲み食いすれば€10〜20台、頬肉やフォアグラのような単価の高い一皿を何品か重ねれば€50台に届く、という感覚です。ビールはカーニャと呼ばれる小さなグラスが基本で、1杯€3.1〜3.6(円換算でおよそ¥516〜599)。小さいぶん何杯でも頼みやすく、この価格設定がバルを何軒もはしごする文化を支えているのだと実感しました。

内訳は次のとおりです。飲食が延べ12回で€348.00、宿は2泊で€455、空港からのバス(Ekialdebus)が€11.6。合わせて€814.60、円換算でおよそ¥135,590でした。空港バスは街なかの物価から見ると割安に感じられました。

宿については、旅程はこの先も動きうるものとして組んでいるので、キャンセルできる条件で押さえるのを基本にしています。実際、長い旅では見直しが入りますし、こちらの都合とは関係なく経路を変えざるを得ないこともあります。

サンセバスティアン2泊の実額は、家族4人で¥135,590でした。

この金額に、マドリードからの往復運賃は含んでいません。家族4人でIberiaを使い¥48,680で、これは世界一周航空券とは別手配です。金額の詳細は航空券の記事の表に載せています。

2泊で足りたか

結論から言うと、足りませんでした。10軒を巡ってもなお、路地の向こうにまだ行っていないバルの灯りが見えていて、この街は数日で味わい尽くせる場所ではないのだと分かりました。それでも、家族でバルをはしごするという体験そのものに、来た甲斐は十分にありました。次に来るときは、もう1泊足すつもりで計画したいと思います。

2泊では足りない。それがわかっただけでも来た甲斐があった
2泊では足りない。それがわかっただけでも来た甲斐があった

出典・最終更新日

金額は領収書実物と、宿から届いた予約確定メールに記載された確定額によるものです。ユーロ建ての金額は、2026年8月17日時点の参考レート(1ユーロ=166.45円)で円換算しています。同じ店で同じものを頼んでも、訪れる時期や為替水準によって円建ての金額は動くため、この数字がそのまま将来の相場になるわけではありません。最終更新日は2026年9月1日です。

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